『リミット、もしも、わが子が…』第２話＜あらすじ＞ [ドラマ]
第２話 『誘拐事件発生』＜あらすじ＞
朝、公子は疲れた足取りで有楽町線の駅から出てくる通勤通学の人波に逆らうように官舎のアパートに帰ってくる。息子の貴之は１人でコーンフレークの朝食を食べていた。テレビのニュースでは相次いで起こった幼児の失踪事件が流れている。同じ年頃の子供を持つ身として、子供の『神隠し現象』は気になるところ。「行ってきます」と学校に行く貴之を、公子は掃除機を片手に「行ってらっしゃ」と見送る。
九条物産勤務の楢崎彰一の長女・あゆみちゃん６歳が、学校からの帰り道で行方不明となった。同日午後７時に警視庁調布南署に捜索願いが出された。勤め帰りの彰一も香澄と共に、警官の質問を受けている。電話が鳴った。『娘を返してほしかったら、２４時間以内に１億の現金を用意し、こちらの指示する場所に運ぶように。警察に通報はするな』声はボイスチェンジャーで変えられていて、性別は分からなかった。
警視庁捜斉一課・特殊犯捜査係の私服刑事が調布署の捜査本部へと派遣された。公子もいる。捜査本部は１００人態勢で組織され警視庁記者クラブには報道官制を敷いた。
九条物産は前年、ペルーとメキシコでたて続けにに支社の幹部を誘拐されたことで、危機管理費を予算に立てていた。主に海外での誘拐事件に使用されるのだが、国内で適用されるのは初めてだった。専務ｖｓ常務という社内の派閥抗争。この事件を役員人事に利用しようとする常務。
犯人からの２回目の電話。ただちに逆探知を要請。母親役として電話に出た公子は娘の声を聞かせるように要求する。「ママ早くおうちに帰りたい」というあゆみの声。被害者の生存が確認された。犯人は身代金を運ぶ運転手に白石を指名した。その場にいた白石は「なぜ自分が……」と驚く。犯人は交通事情の悪いバンコク市内を巧みに運転して回っていたという白石のことを知っていたのだ。
彰一を乗せた車には無線機が取り付けられ、携帯電話に入った犯人の指示を、彰一が無線で捜査本部に伝える段取りになった。捜査員が駅前の『外周』に投入され、犯人を待った。そこに県警の刑事たちもやってくる。片野坂と島田。県警との境界が近いためだ。現金運搬車が神奈川県に入った場合、追跡を引き継ぎたいと警視庁の現場責任者に要求する。警視庁捜査一課の刑事は、「一刻を争う状況での持ち場の引き継ぎは混乱を招く」と却下。２時間待つも、犯人は身代金を取りに現われることはなかった。
３度目の電話が入る。公子がもう一度あゆみの声を聞かせてほしいと求めると、『ママ、早くコロと遊びたいよ、帰りたいよ』と、あゆみの声。犯人は「駅前に警官の姿を見ました。警察に通報しましたね」と訊く。正直に答えなければ交渉は打ち切ると言う。公子は「身代金を会社で用立ててもらうためには、警察に通報しなければならなかった」と答える。犯人から次の受け渡し場所を指定される。電話を切ってから公子は「これでよかったんですか？」と曽根に訊く。警察が介入したことを認めてしまった。「犯人は九条物産の内部事情にも詳しい。警察に通報しなければ出ないことも知っている」と曽根。
白石と彰一の乗る車は、次々県境を移動させられる。ここでも片野坂と捜斉一課が外周配備の主専権をめぐって争う。犯人は、警視庁管内と神奈川県警管内を交互に指定して捜査現場を混乱させることが目的ではないかと思われた。
持田が捜査本部からの報告を、公子にそっと伝える。音響研究所の分析によって、２度聞かされたあゆみの声は同じ時間帯に発せられた声ということが後に判明した。つまり事前にテープで録音された可能性があるため、あゆみが現在、生存しているかどうかは不明だった。
子供部屋に閉じこもる香澄の話し相手をする公子は、自分も同じ年の子供を持つ母親であることを話す。「もし有働さんのお子さんが誘拐されて、生きて帰らなかったら、どうしますか」と聞かれ「犯人を地獄の果てまでも追いかけて、子供が味わったと同じ苦しみを与えて殺してやります」と答えた。
友人の相沢知子は、公子が仕事で帰れない夜など、貴之の面倒を見ている。「こっちから電話するまで、電話しちや駄目｜と公子は貴之に言ってある。貴之はその言葉を律儀に守っているようだ。
犯人からの電話。いきなりあゆみの声が聞こえる。『ママ、パパ……どうしておうちに帰れないの』香澄が「あゆみ！」と絶叫する。母親役の公子に、犯人は「横浜山下公園に、楢崎彰一本人が現金を持って来るように」と要求。
彰一が現金のジュラルミン・ケースを持って立っている。その携帯電話に場所を変更する電話がかかる。彰一は重いケースを持って移動させられる。片野坂の指示で外周配備も移動する。周りに犯人がいる可能性もある。捜査融かビデオで周囲を撮影している。また携帯電話に指示が入る。関内駅前まで移動をさせられる。うっかり彰一の前を横切った捜査員を、片野坂が「犯人がどこで見ているか分からないんだぞ！」と殴りつける。ハアハアいいながら彰一が走っている。県警の捜査員３００名が配置されたが、結局、犯人はどこにも現われず、犯人に翻弄されただけだった。
事件発生から１週間。楢崎夫妻は疲弊しきって電話の前で置物のように動かない楢崎彰一と香澄。テレビがついている。３ヵ月前の連続幼児失踪事件。遊園地で息子を見失った古賀が、遊園地のキーホルダーを持つ息子の写真をプリントしたビラを配っている映像。「若い男が大きな鞄を引いて遊園地から出ていったと言う目撃情報もあります」どうして警察は誘拐事件として捜査をしてくれないんですか」と訴えた。片野坂は公子に鋭い目を向ける。「どうして電話で、警察が介入していることを認めた」どう警察を動かしても金が受け取れないと絶望した犯人は、あゆみを殺すかもしれない。曽根が「ホシは最初から警察が動くことを見越している。有働の対応は間違っていなかった」と言う。「なら、ホシはどうやって金を掴むつもりだ」と片野坂。公子にも分からない。
裸電球。低い天井。手製の頑丈な檻。世界全体が揺れている。埠頭に寄せる波音。どこかの港に停泊している船の中か。楢崎あゆみはまるで原始人のように麻のズタ袋をかぶっている。壁には爪で書かれたような落書きがある。どうやら、あゆみと同じようにさらわれた子供がこれまでいたのだ。突然、扉が聞いてグレイ・ウォン１人の男の子を連れてきた。同じズタ袋をかぶって足許が覚束ないその少年とは……。
深夜、交代で仮眠をとるため、公子はワゴン車の中で横たわる。携帯電話のコール音。「有働公子さんですね？」ボイスチェンジヤーの声。誘拐犯人からだ。なぜこの携帯電話にかかってくるのか・・・・。
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あらすじを拝見していたら、また鳥肌たっちゃいました＾＾
緊迫するシーンの応酬ですよね♪
この時の会社名、「眠れる森」の時と同じ「九条物産」だったんですね。
こんな所にも野沢ワールドを感じることが出来て
うれしくなってしまいます☆
by gyaro (2009-06-28 10:14)
そうそう。親愛なる者へにも、九条物産がでてきます。
野沢さんの思いいれがなにかあるのか、おちゃめな遊び心なんでしょうか？
by さんちゃん (2009-06-28 11:12)
初めましてこんばんは。初めて投稿します。ひっとです。
野沢さんの作品が大好きです。眠れぬ夜を抱いて 恋人よ 眠れる森 青い鳥・・・何度観たかわかりません。脚本・映像・音楽・出演者も大好きです。
この時期になると あの突然のニュースをみてショックを受けたのを思い出します。
そして、NHKの野沢さんの追憶番組を見逃してしまったこと悔やんでしまいます。
ですが、今色々とドラマの再放送はされているみたいですね。
観たことがないドラマも沢山あるようで 配線など全くわからないのに
スカパー加入本気で考えています（笑）
NHKの[野沢さん 奥様の追憶の日々] 是非みたいので 再放送されるのを楽しみにしております。
ところで、このようなコメントに書くべききことではないのかもしれないのですが
[眠れぬ夜を抱いて]で 第1話 財前直美さんと仲村トオルさんが床でシャンパンを飲むシーンで ラジオ？から流れてくる洋楽の音楽は なんていう曲なんでしょうか？
きっとバブルの時代に流行った曲なんでしょうね。私はまだ小学生でした。
どなたか知ってる方いらっしゃいましたら教えて下さい。
by ひっと (2009-06-29 00:54)
gyaro さん
いつもコメントありがとうございます。
そうですね。
学校名や会社名って実在のを使う訳にはいかないので、一度考えたら結構使いまわしてしまう傾向にあるかも知れません＾＾；
決して手抜きではなくて、日本全国規模でみるとバッティングしないようにするのも結構大変なようです。なので＾＾
by 野沢 (2009-07-07 16:46)
さんちゃんさん
コメントありがとうございます＾＾
gyaroさんへのコメントにも書いたような事情があるんです＾＾；
でも、野沢が定番で使っていたら、作品が違ってもつながりを感じていいでしょうかね～＾＾
by 野沢 (2009-07-07 16:48)
ひっとさん
コメントありがとうございます。
多くの作品をご覧いただいてるようでとても嬉しく思います。
「眠れぬ夜を抱いて」で使われていたＢＧＭですか・・・・。
私もこのドラマの主人公と同じ年代なので、聞いたら分かるかもしれないですね。
今は覚えていないのですが、近々時間を見つけて確認してみます。
分かりましたらお知らせいたします。
いま仕事が立て込んでいてお時間をください＾＾；
by 野沢 (2009-07-07 16:54)
コメントありがとうございます！
私の投稿を読んで頂き、お返事頂けただけで感激です＊
お忙しいのにありがとうございます。
急ぎませんので いつか教えて下さい♪
また、ブログやサイトの更新など 楽しみにしております。
ありがとうございました。
by ひっと (2009-07-16 12:40)