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『親愛なる者へ』 [ドラマ]

             時代

            
          今はこんなに悲しくて
          涙も 枯れ果てて
          もう2度と 笑顔には
          なれそうにも ないけど

          そんな時代も あったねと
          いつか話せる 日が来るわ
          あんな時代も あったねと
          きっと笑って 話せるわ
          だから今日は くよくよしないで
          今日の風に 吹かれましょう

          まわるまわるよ 時代は回る
          喜び悲しみ 繰り返し
          今日は別れた 恋人たちも
          生まれ変わって めぐり逢うよ

 


親愛なる者へ・・・もう15年前になります。
このドラマは、夫婦の恋愛がテーマになっていたと思います。
結婚3年目の凪子と望、ふたりの愛を試すかのように昔の恋がよみがえって、いつの間にか少しずつズレ始めていく関係。最終回に失ったものの大きさに気づくふたり・・・・・。

当時、このドラマの設定と同じく結婚3年目の私は、いろんなことを考えながら放送を見たことを思い出しました。(実生活や体験を脚色して忍ばせてるので特にです^^;)
あれから多くの年月が過ぎて時代もだいぶ変わってきたように思います。

ストーリーに重なるように流れる音楽は、中島みゆきさんの曲。切なく美しいメロディーは今でもしっかり記憶に残っています。テーマ曲の「浅い眠り」をはじめ、全部で10曲くらい使用していたかと思いますが、中でも『時代』はメロディーとして、一番多く流れていたと思います。確かこの曲が流行していたのは私が高校1年生だったと思います^^ 
皆さまもそれぞれの思い出がよみがえりませんか?

 

 


2007-06-25 01:09  nice!(2)  コメント(17)  トラックバック(0) 
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コメント 17

Sho

脚本家「野沢尚」というお名前を、ハッキリと意識されられたのが、この作品でした。
ちょうど、元配偶者と付き合い始めの頃で、大人の男女の恋愛と結婚というものを、自分とダブらせ拝見していました。
野沢さんの作品は、よく第一回目がとてもユーモラスで、だんだんに雲行きが怪しくなって・・・・というものがあったと思います。このドラマもそういう印象です。
忘れられない場面、セリフが、たくさんあります。

望が付き合っている若い女が誰かわかってしまう場面。
妻と彼女がすれ違ったとき、一瞬大きな風が吹く。場面は青葉をみっしりとつけた木の枝が揺れるところを映し、無音になる。
そして、その風で香水が香り、妻が「―この女だ」と気づく。

かつて一人の男をめぐって争った女が対面している。
男は会社のスケープゴートとなり、生気が抜けきっている。
その男の妻となった女は、自分に負けた女の頬を叩いて大声で言う。
「あんたに何がわかるのよ!幸せな奥さんなんでしょ!!」
打たれた頬に手をあてて、男の妻を見据えて、もう一人の女が静かに言う。「幸せよ」
この場面を見たとき、「ああ、こういう勝ち方もあるのだ・・・」と、思いました。

会社の裏側を世間に公表し、男が出社してくると、たくさんの同僚先輩後輩が入り口にいる。「裏切り者」「恥ずかしくないのか」そういった、侮蔑のまなざしの中、二三歩進むと上司が出てくる。
いつもは窓際で、みんなから内心バカにされている上司だ。
その人が毅然として言う。「行きなさい」
私はこの場面で涙が出ました。

勝手に長々と申し訳ありませんでした。
このドラマは、今でも深く印象に残っています。
つい思いがほとばしってしまい、失礼いたしました。
by Sho (2007-06-26 00:09) 

野沢

Shoさま
思いのこもった素敵なコメントありがとうございます。

>妻(凪子)と彼女(るい子)がすれ違ったとき、一瞬大きな風が吹く。
>場面は青葉をみっしりとつけた木の枝が揺れるところを映し、無音に
>なる。
>そして、その風で香水が香り、妻(凪子)が「―この女だ」と気づく。

そうですね。よく記憶してらっしゃいますね、嬉しいです。
そのシーンの少し前に、ロッカールームで乱暴にドアを開けて、香水のビンを落としタオルでふき取るところは彼女(るい子)の心情を上手く表現していて、単に伏線としてだけでなく必要不可欠なシーンだったと思います。「風が吹いて香りで分かるかよ!」ってテレビの前で突っ込みを入れられないように計算された脚本だったと思います。

この作品も、本当に素敵な台詞が多かったです。全部書き出してここに載せたいくらいですが・・・。
私は「愛する人が去って、愛さなくてはいけない人が、帰ってくる」 この一言が強く印象に残っています。妻(凪子)の気持ちを上手く表現していたと思うシーンでした。
また放送を見たいですね
by 野沢 (2007-06-26 07:00) 

さんちゃん

放送されてからもう15年もたつのですね
野沢作品との出会いのドラマでした。

Shoさま
わたしもこのドラマのひとつひとつのセリフ大好きです。
野沢さんがセリフに想いをこめていたのが実感できますよね。

幸せよのセリフ
愛する人が去って、愛さなくてはいけない人が、帰ってくる


心に残っているのは・・・

①彼(愛人)が死んだらわたし 葬式にいけるかな
彼(亭主)が死んだら、わたしが喪主か

のセリフ。
同じように男性を愛しても、立場に寄って彼が死んだ時に
はっきりわかるもんなんだなあ。
陽と影だと、陽の立場にいたいなって思ったこと。

②二人で一緒に年をとってどっちかが先に死ぬときになってはじめてきっと、幸せだったかがわかる・・

これは、わたしの生き方になりました。
ダンナと幸せだったとしても、これから先はわからない以上、
どちらかが死ぬまで、この結婚は幸せだったかは
わからないという思いで、日々すごしています。

このドラマが夫婦作品の1作目だからか?
セリフが一番ズシって来ますね。
by さんちゃん (2007-06-26 22:45) 

野沢

さんちゃんさま
先ほど、新しいブログ記事にも書きましたが、私も初期の特にこの作品の台詞は素敵なものが多いと感じます。だから大好きですし、いつまでも記憶に残っています。
皆さまにとってもそうだとしたら、すごく嬉しいことです。
野沢も喜んでるんじゃないかと思います。
コメントありがとうございました。
by 野沢 (2007-06-27 03:09) 

やま

初めて書き込みします。
私がこのドラマを見たのは13歳の時でした。
おっと自動的に歳がバレますね~
お恥ずかしながら皆さんのように言葉とかは全くもって覚えておりませんが、とても私の記憶に残っているドラマの一つです。
中島みゆきの歌を聞いていたこともあり、中島みゆきがドラマに!?
というのもあり毎回かかさず見てました。
よく泣いた記憶があります。はらはらした記憶も。
佐藤浩一さんに腹を立てた記憶も。(今ではかなり好きな俳優さんです!)
もう一度見たいと思っているドラマです!!

昨日、「ひたひたと」を読んだこともあってこのサイトを見ました。
今更ながらに驚きましたが、思春期の頃見ていたドラマ、ほとんど野沢さんの脚本だったんですね!?
お名前は存じ上げていたものの、私の生活とはかなりかけ離れたところにいる感じでした。
失礼なこと書いてますよね?すみません。
でも気付けてよかったです。また違った思いでドラマを見られそうです。
by やま (2007-07-31 15:28) 

野沢

やまさま
コメントありがとうございます。
年齢的にこの作品の主人公と同じくらいですね^^
つい先日、この作品をビデオで見たのですが、今見ても本当にいい作品だと思いました。(私が言うと何だか手前味噌ですが・・^^;)
逆に今見たい作品と感じたくらいでした。
セリフが本当に素晴らしくて新鮮でした。
再放送が見れないのが残念です。

「ひたひたと」お読みいただきありがとうございました。
同じ作家ですか?と思われるくらい、作風が違いますでしょ?^^
でも、私が野沢作品を読んで感じるのは、どんなに怖いサスペンスを書いても、その作品の中に登場する人物たちに対して、大きな愛情を注いでいたこと、そして必ず救いがあることです。
だから、作品を読んだ後に人にやさしくなれる、そんな作品が多いのだと思っています。
今も私が生きていられるのは、野沢作品のおかげだと思います。
ちょっと、暗くなちゃいましたね^^
コメントありがとうございました。
これからもどんどん書き込みしてください^^
by 野沢 (2007-07-31 22:21) 

野沢

bintenさん

nice!ありがとうございました^^

by 野沢 (2008-08-19 13:39) 

dramaer

where can i puchase the 親愛なる者へ DVD?thanks a lot
by dramaer (2008-10-14 17:05) 

野沢

dramaerさま
お返事が遅れてすいませんでした。
「親愛なる者へ」のDVDは、残念ながら発売されていません。
発売できるようにフジテレビにはお願いしてるのですが、回答がありません。
これからも粘り強くお願いしていこうと思います。

by 野沢 (2008-10-28 17:34) 

こむ

久しぶりに「浅い眠り」を聴いて、大学の頃みたこのドラマを思いだしDVDなどが出ていないか検索して、こちらにたどり着きました。このドラマ以前のもので最近ようやく出たものもあるので期待しています。
早く発売されてくれるといいのですが。
by こむ (2010-09-04 01:55) 

野沢

こむさん
「浅い眠り」いいですよね。
大好きな曲です。
以前このブログでも書いたのですが、野沢が結婚指輪を保管していたジュエリーケースのオルゴールのメロディーも「浅い眠り」だったんですよ。

by 野沢 (2010-09-04 07:32) 

沢木

 野沢さん、はじめまして。

 仕事を離れ、時間的に少し余裕ができたので、古いVideoの整理に執りかかってはみたものの、ほんの十分の一もいかないところで立ち止まってしまいました。もちろん、原因は『親愛なる者へ 最終回』です。92年の放送時には録画せずにおりましたので、おそらく2000年に入ってから再放送されたものではないかと想われます。

 92年当時は、作者は同年代の人なのではないかと想ってしまうほど、シチュエーションの数々が自分達団塊世代の往時(73年~83年)の恋愛事情と重なるものがあったためか、専ら懐かしさを募らせながら全編を見終えたと云った記憶があります。後に知ることにはなるのですが、60年代初頭生まれの作者が50年前後生まれの世代の恋愛模様をどのようにして捉えたのか、俄かに興味が湧いて来たものでした。
 両世代共に高度経済成長やバブル景気と云ったような恋愛には好適の条件下にあったことは事実でしょう。けれども、新人類と呼ばれた60年代生まれの人達の恋愛がもつ生活感が如何ほどのものであったのか推測が難しいものの、その限りでは両者は確実に違っていたのではないかと思われます。

 それはさておき、クライマックスにおける柳葉敏郎が投じる長台詞のたどたどしさや背を向けて立ち尽くす浅野ゆう子の面持ちには30歳を越えての男女の新たな初々しさが輝いて見え、それに惹かれて幾度も再生を繰り返してしまう自分がいました。きっとそれは、結局は別離に終わったとしても、恋愛から結婚へと繋がる体験が私にとって素晴らしいものであったからでしょう。
 “浅い眠り”に誘われ、慄きを忘れていつの間にか虚と実の間をワープしている、そんな良い時代が確かにありました。

 とりとめのないことを、失礼いたしました。

by 沢木 (2012-01-28 03:03) 

沢木

 少し訂正させてください。
 前文中の<往時(73年~83年)>について、もう少し遡って往時(男女関係が活況を呈した時期)を69年頃~79年頃とする方がより正確のような気がします。

 ところで、タイトル中の“親愛なる”に象徴される、殊更に恋愛相手を対象化したような表現に当初から心に引っ掛かるものがありました。確かにそれが人々にある種の共感を呼び起し、同時代性の表出となっていたと云えないこともないのですが、それだけではないかも知れません。
 つまり、日常性・非日常性と云った言葉が持て囃されるそのはざ間で、身の丈以上に背伸びをしながら喘ぎ身悶えしていたあの頃、おそらく“親愛なる”と云う言葉は互いが向き合い互いを再確認する上でのスイッチのような役目を果たしていたのではないか、そんなことが思い当たります。

 例えば『あの素晴らしい愛をもう一度』(72年サディスティック・ミカ・バンド)が醸し出しているようなノスタルジックな想いを、20年後に野沢尚氏が次世代の感性に託そうとした、少し穿ち過ぎかも知れませんが、そんな受け止め方もできるのではないでしょうか。
 そして、音楽家の加藤和彦氏と作家の野沢尚氏にとって、たとえ手段・方法や対象とする世代は違っていても、託そうとした想いには大きな違いはなかったのではないか、できるものならば両氏に直に会って本当のところを確かめてみたいものです。

 勝手なことを申し上げましたが、どうか、ご海容のほどを。

by 沢木 (2012-01-30 12:20) 

野沢

沢木さま
素敵なコメントありがとうございました。
このように真剣に作品をご覧いただいていたことに感激いたしました。同時に、今も人々の心の中に残っていることを嬉しく思いました。それは野沢が一番望んでいたことだとでもあるので…。
「ドラマはその瞬間だけ人々の中を通り抜けるものだから…。ずっと見た人の心の中に生き続けてくれたら…。そんな作品を書きたい」と言っていたことを思い出します。

本当に嬉しいコメントありがとうございました。

by 野沢 (2012-02-01 11:57) 

沢木

 >本当に嬉しいコメントありがとうございました。

 こちらこそ、お付き合いいただき、御礼申し上げます。

 ところで、学生時代、東京の江古田と云えば主に日本大学藝術学部のことを指し、近くに住んでいたことや友人の何人かがそこの学生だったこともあり、特別に親しみを感じていました。70年前後の日本は所謂“政治の季節”とも呼ばれた時流とも相俟って、江古田界隈もやはり何処となく落ち着かない様子でした。しかし、そんなことは他所に街にはアバンギャルドな出立ちで個性的な学生が多く見受けられたようにも想います。果たして、野沢尚氏が通われていた頃はどうだったのでしょうか。

 70年代頃には同志的な結合を理想に掲げた比較的年齢の近い者同士の恋愛がブームとなり、そのケースの多くが25歳前後の結婚へと結実していたような記憶があります。“浅い眠りにさまよいながら”の歌詞と野沢氏が作品に込めたメッセージには、まさしく自分達の恋愛模様の本質的な一面が表出しているのではないかと思われたものです。けれども、その行く末は様々で、中には『親愛なる者へ』と似たような幸せな結末もあり、終に自身が改心には至らなかった私の場合のように哀れな顛末もありました。

 当面はリリースされそうにもない作品について多くを語ることが徒にレジェンド化を助長してしまい兼ねないとの危惧がないわけではありません。だからこそ、もうそろそろ地デジ等で再放送がなされても好い頃ではないかと思うところしきりであります。そうなれば、少なくとも古いテープをDVDに焼き直す煩わしさから開放され、画質の悪さを嘆かずに済みますし、何よりも、鑑賞した直後の新鮮な感覚を分かち合うことで、もっと豊かに作品を理解することになるかも知れません。その時が来ると信じ、待ち続けたいと思います。

 またいつか立ち寄らせてください、その折にはよろしく御願いいたします。

by 沢木 (2012-02-02 11:27) 

yamame

はじめまして、今日から韓国JTBCにて「親愛なる者へ」の韓国リメイク版が放送されます。野沢さんの作品は韓国ドラマでいくつかリメイクされていますね。

「親愛なる者へ」に、わたしの好きな俳優さんが出演するので楽しみにしています。今回をきっかけに1992年に放送された「親愛なるものへ」を観たいと思っています。
リアルタイムでしっかり観ている年齢です(笑)

DVD化されていませんか?再放送等があればうれしいのですか・・・情報をいただければ嬉しいです。
by yamame (2012-06-27 07:22) 

野沢

yamameさま
コメントありがとうございます。
リアルタイムで…というと同年代でしょうか?^^
DVD化も何度か頑張ってはいるのですが…。
今回の韓国版がヒットすれば可能性は大きくなるかと思っています。
日本に入ってきましたら、ぜひご視聴お願いいたします^^
by 野沢 (2012-07-08 10:56) 

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